『正筆』通巻1000号発刊(2016年4月号)

正筆誌通巻第1000号発刊に寄せて        会長  黒 田 賢 一

通巻第1000号。
1年に12回発刊して80年でもなお届かないこの壮大な数字に畏敬の念を抱くと共に、創刊から現在に至るまで情熱を注いでこられた歴代会長安東聖空先生(創始者)、西谷卯木先生、石井梅僊先生、 理事長、 副理事長をはじめ、編集に携わってこられた歴代編集長、 役員、会員ならびに原稿や手本執筆等にご協力いただいた全ての皆様方に心より感謝申し上げます。
年表が示す通り、昭和4年の創刊以来、正筆誌は様々な変遷をたどり 幾度となく困難に遭遇してきました。
私が直面した最大の危機は21年前の阪神淡路大震災です。当時、正筆会事務所は神戸市中央区八幡通にありました。震災3日目、たどり着いた事務所内は茫然とするような惨状でした。すぐに姫路駅前に仮事務所を設け、 無事に正筆誌を発刊することができました。
未曾有の大災害にもかかわらず、途切れることなく発刊したことが懐かしく又昨日の事のように思い出されます。各地から駆け付けて一緒に作業してくださった方々の熱意とそこに生まれた絆は私の宝物です。
これからも書道研究誌としてより一層内容を充実させ、学ぶ人のニーズに応え、 書道文化の普及発展に少しでも寄与していけることを願っています。
正筆誌が第1100号、 第1200号と歴史を重ねていくことができますよう、皆様方のご支援をよろしくお願いいたします。

1929(昭和4)年4月号表紙

 

1949(昭和24)年1月号表紙

 

1949(昭和24)年10月号表紙

 

1951(昭和26)年4月号表紙

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